「S100タンパク質」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
48行目: 48行目:
== 分布  ==
== 分布  ==


 S100蛋白質は、その種類により生体内での局在がある。例えばS100A1は[[wikipedia:JA:平滑筋|平滑筋]]の[[wikipedia:JA:細胞質|細胞質]]にある一方、100A2は平滑筋の[[wikipedia:JA:核内|核内]]に存在する。S100Pは[[wikipedia:JA:胎盤|胎盤]]の発現が高い。S100Bは脳での発現が顕著に認められ、中でもグリア細胞の一種であるアストロサイトに選択的に発現する。S100Bはアストロサイトにより分泌され、細胞外空間や血流に分散する。脳ダメージおよび炎症にて、血清中S100B濃度は高くなり、S100Bの血清濃度で神経疾患の一次的な診断材料となる。血清中S100B濃度は、[[てんかん]]および[[統合失調症]]患者では高くなる。また、S100B濃度の上昇は[[血液脳関門]]の損傷をも示唆し、診断ツールとしての有用性が広く認められている。  
 S100蛋白質は、その種類により生体内での局在がある。例えばS100A1は[[wikipedia:JA:平滑筋|平滑筋]]の[[wikipedia:JA:細胞質|細胞質]]にある一方、100A2は平滑筋の[[wikipedia:JA:核内|核内]]に存在する。S100Pは[[wikipedia:JA:胎盤|胎盤]]の発現が高い。[[http://mouse.brain-map.org/gene/show/19966 S100B]]は脳での発現が顕著に認められ、中でもグリア細胞の一種であるアストロサイトに選択的に発現する。S100Bはアストロサイトにより分泌され、細胞外空間や血流に分散する。脳ダメージおよび炎症にて、血清中S100B濃度は高くなり、S100Bの血清濃度で神経疾患の一次的な診断材料となる。血清中S100B濃度は、[[てんかん]]および[[統合失調症]]患者では高くなる。また、S100B濃度の上昇は[[血液脳関門]]の損傷をも示唆し、診断ツールとしての有用性が広く認められている。


== 機能  ==
== 機能  ==

案内メニュー