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神経誘導

12 バイト追加, 2017年4月22日 (土) 22:00
羊膜動物における神経誘導
 両生類で単離された神経誘導因子はニワトリやマウスにおいてもこの領域(結節)に発現している<ref name=ref36><pubmed>9184349</pubmed></ref> <ref name=ref37><pubmed>9425145</pubmed></ref> <ref name=ref38><pubmed>10525336</pubmed></ref> <ref name=ref39><pubmed>10688202</pubmed></ref>。しかし、ニワトリにおける実験では、BMPシグナルを阻害するだけでは未分化細胞([[エピブラスト]])を神経化することはできない<ref name=ref37 />。このことから、noggin, chordin, follistatin以外に誘導因子(または神経化する条件)が存在することが示唆され、その候補因子として[[Wnt]]や[[FGF]]に関連するものが想定されている<ref name=ref40><pubmed>11357137</pubmed></ref> <ref name=ref41><pubmed>15509767</pubmed></ref>。
 マウスでは、神経誘導因子の胚発生における役割が主に遺伝子破壊法(ノックアウト)を用いて解析されてきた。その結果、いずれも(少なくとも単独の遺伝子破壊では)神経誘導自体に対する影響は大きくないが、いったん細胞が神経化した後の分化の過程で必要であることや、中胚葉(体節など)の分化に必須であることが示されている マウスでは、神経誘導因子の胚発生における役割が主に遺伝子破壊法(ノックアウト)を用いて解析されてきた。その結果、noggin、chordin、follistatinはいずれも単独の遺伝子破壊では神経誘導自体に対する影響は大きくないが、いったん細胞が神経化した後の分化の過程で必要であることや、中胚葉(体節など)の分化に必須であることが示されている<ref name=ref39 /> <ref name=ref42><pubmed>7885475</pubmed></ref> <ref name=ref43><pubmed>9585504</pubmed></ref>。
 一方、chordinとnogginのダブル[[ノックアウトマウス]]では、体幹部神経の分化異常は比較的弱いものの、[[前脳]]が形成されないことが明らかになった<ref name=ref39 /> <ref name=ref44><pubmed>12397106</pubmed></ref>。この結果はマウスの神経誘導に関して重要な知見である。マウスでは、結節(chordinとnogginが発現する領域)は体幹部(脊髄領域など)の神経分化を誘導し、前脳はそれとは独立に[[前方臓側内胚葉]]([[anterior visceral endoderm]]; AVE)から誘導される可能性が示唆されてきた<ref name=ref45><pubmed>9988215</pubmed></ref>。しかしこのノックアウトマウスでは、AVEは正常に形成されるものの前脳分化が著しく抑制されていた。このことは、結節が前脳の形成にも関与することを意味している。つまり、結節は全身の神経誘導に対して直接的または間接的に関与している。(なお現在、AVEは前脳のパターン形成や細胞移動を制御するなど、多くの機能を持っていることが明らかになっている<ref name=ref45 /><ref name=ref46><pubmed>25349454</pubmed></ref>)。

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