「目的指向行動」の版間の差分

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=== Two-Step Sequential Decision-Making Task ===
=== Two-Step Sequential Decision-Making Task ===
[[ファイル:Asaoka 目的指向行動Fig2.jpg|サムネイル|'''図2. Two-Step Sequential Decision-Making Task''']]
[[ファイル:Asaoka 目的指向行動Fig2.jpg|サムネイル|'''図2. Two-Step Sequential Decision-Making Task''']]
 Slips-of-Action testと同様に主にヒトもしくは非ヒト霊長類の試験で用いられる課題であり、モニターに表示された画像に応じて手元のスイッチ(左右2つ)を押し分けることで報酬を獲得するという基本パラダイムは共通するが、こちらの課題では正解の選択があらかじめ明示されることはない。また、画像の提示や報酬の有無を含めたresponseは確率によって変動するなど、被験者に明確なルールが分からないように設計されている。このように正解の不確かな課題に対する行動戦略が心的モデルあり(model-based)かモデルなし(model-free)かを評価する <ref name=Daw2011><pubmed>21435563</pubmed></ref>。
 [[Two-Step Sequential Decision-Making Task]]とはSlips-of-Action testと同様に主にヒトもしくは非ヒト霊長類の試験で用いられる課題であり、モニターに表示された画像に応じて手元のスイッチ(左右2つ)を押し分けることで報酬を獲得するという基本パラダイムは共通するが、こちらの課題では正解の選択があらかじめ明示されることはない。また、画像の提示や報酬の有無を含めたresponseは確率によって変動するなど、被験者に明確なルールが分からないように設計されている。このように正解の不確かな課題に対する行動戦略が心的モデルあり(model-based)かモデルなし(model-free)かを評価する <ref name=Daw2011><pubmed>21435563</pubmed></ref>。


 この課題は2つの段階で構成された試行を繰り返し行う。試行の各段階では、それぞれに2種類の画像選択肢の提示と被験者による一方の選択が行われる('''図2''')。第一段階目に表示される画像選択肢は固定(緑の背景)であり、被験者は任意の画像を選択することができる。第二段階目で表示される画像選択肢は2パターン存在し(ピンクまたは青の背景)、被験者が第一段階で選択した画像によりどちらに遷移するかの確率が変動する。例えば、第一段階目で右を選んだ場合、70%の確率で青、30%の確率でピンクの選択肢へ遷移する。左を選んだ場合は、反対に70%の確率でピンク、30%の確率で青の選択肢へ遷移する。この時、確率の高い方へ遷移した場合を“common”低い方へ遷移した場合を“rare”と呼称する<ref name=Daw2011><pubmed>21435563</pubmed></ref>。
 この課題は2つの段階で構成された試行を繰り返し行う。試行の各段階では、それぞれに2種類の画像選択肢の提示と被験者による一方の選択が行われる('''図2''')。第一段階目に表示される画像選択肢は固定(緑の背景)であり、被験者は任意の画像を選択することができる。第二段階目で表示される画像選択肢は2パターン存在し(ピンクまたは青の背景)、被験者が第一段階で選択した画像によりどちらに遷移するかの確率が変動する。例えば、第一段階目で右を選んだ場合、70%の確率で青、30%の確率でピンクの選択肢へ遷移する。左を選んだ場合は、反対に70%の確率でピンク、30%の確率で青の選択肢へ遷移する。この時、確率の高い方へ遷移した場合を“common”低い方へ遷移した場合を“rare”と呼称する<ref name=Daw2011><pubmed>21435563</pubmed></ref>。

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