硬膜

提供:脳科学辞典
脊髄硬膜から転送)

これは、このページの承認済み版であり、最新版でもあります。
ナビゲーションに移動 検索に移動

鎌田 恭輔
旭川医科大学脳神経外科
DOI:10.14931/bsd.5935 原稿受付日:2015年6月4日 原稿完成日:2015年7月11日
担当編集委員:上口 裕之(独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター)

英語名:dura mater 独:Dura mater 仏:dure-mére

 硬膜とは脳脊髄を包んでいる硬い膜で、脳や脊髄を外傷や感染から守る。脳を包んでいるのが脳硬膜、脊髄を包んでいるのが脊髄硬膜である。

図. 髄膜の構造
外側より硬膜、くも膜、軟膜。原図はWikipediaより。

 硬膜とは脳脊髄を包んでいる硬い膜である。硬膜の下の構造はくも膜軟膜、脳/脊髄実質が存在している。硬膜・くも膜・軟膜を合わせて髄膜と呼ぶ。硬膜は脳や脊髄を外傷や感染から守っている役割を果たす。脳を包んでいるのが脳硬膜、脊髄を包んでいるのが脊髄硬膜である。

  • 脊髄硬膜 脊髄硬膜は脳硬膜と違い、骨膜と癒着していない。脊髄硬膜と骨膜の間には静脈や脂肪組織が充満している。脊髄硬膜は上下の縦の線維方向であり、左右に引っ張って裂くことができる。

関連項目

参考文献

1. 中井 準之助
 「解剖学辞典 新装版」
 第2版(朝倉書店 2007年)

2. 高倉 公朋
 「New Approach7 脊髄」
 (メディカルビュー社 2006年)