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===二分子間相互作用を利用したFRETプローブ=== | ===二分子間相互作用を利用したFRETプローブ=== | ||
興味のあるタンパク質同士の相互作用を測定する際に、この原理が用いられる。一方にドナー、他方にアクセプターを連結する。タンパク質同士が結合していないときにはFRETは起きていないが、結合することによってFRETを生じる。応用例としては蛍光寿命を基にした[[Gタンパク質]]の活性化の測定に用いられている<ref><pubmed>11429608</pubmed></ref>。また、[[アクチン]]の重合度を測定するために、アクチンにドナー、アクセプターを連結して測定している例もある<ref><pubmed>15361876</pubmed></ref>。 距離のファクターを生かせるために、比較的大きなシグナルが得られる一方、内在性のタンパク質が反応に関与するために、その分FRET応答が減少する。ドナーとアクセプターの発現量の差によるFRETの応答の変化も問題になる。特に、アクセプターと結合しないドナーが多量に存在するとFRET応答が小さくなる。一般にアクセプターが多い系が、使用に適している。 | |||
===一分子内FRETプローブ=== | ===一分子内FRETプローブ=== | ||
一分子内にドナーとアクセプターを連結し、これらの配向および距離の変化を利用する。2分子間FRETに生じるような発現量の違いやドナーとアクセプターの局在の変化によって生じるアーチファクトなどを考慮する必要がない。さらに活性に伴うタンパク質の構造変化などを利用するために、比較的容易に応答するプローブが作製できるが、ドナーとアクセプターを適切な位置に配置するなどの検討が必要である。 | 一分子内にドナーとアクセプターを連結し、これらの配向および距離の変化を利用する。2分子間FRETに生じるような発現量の違いやドナーとアクセプターの局在の変化によって生じるアーチファクトなどを考慮する必要がない。さらに活性に伴うタンパク質の構造変化などを利用するために、比較的容易に応答するプローブが作製できるが、ドナーとアクセプターを適切な位置に配置するなどの検討が必要である。 |