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[[Image:快不快1.png|thumb|300px|'''図1. 行動した結果生じる強化子の随伴性と行動変容の組み合わせ'''<br>(<ref>'''Mazur, J.E.'''<br> Leaninig and Behavior. 5th ed. <br>New Jersey.: Prentice Hall (2002)</ref>を改変)]] | [[Image:快不快1.png|thumb|300px|'''図1. 行動した結果生じる強化子の随伴性と行動変容の組み合わせ'''<br>(<ref>'''Mazur, J.E.'''<br> Leaninig and Behavior. 5th ed. <br>New Jersey.: Prentice Hall (2002)</ref>を改変)]] | ||
快刺激の動機づけの機能は行動変容に重要な役割を果たしている。たとえば、空腹状態にある時に、ある行動を行うと食物を得ることができた場合、その行動の生起頻度が上昇する。この手続きを正の強化といい、食物などの刺激を強化子という。[[wikipedia:ja:バラス・スキナー|Skinner]]は強化を通じてある行動が強められる手続きをオペラント条件づけ(operant conditioning)という用語を使用したが、この正の強化は行動した結果生じる強化子の随伴性と行動変容を組み合わせた4つの手続きのうちの1つにすぎない。図1は、行動した結果、強化子が出現するのか消失(あるいは省略)するのかによってその行動が増加もしくは減少するという4つの手続きを示したものである。負の強化は、ある行動を行うと不快な刺激が消失した場合、その行動の生起頻度が上昇するという手続きである。日常的な例としては、歯痛で苦しい状態にある時に、鎮痛薬を服用し痛みが治まったときに該当する。すなわち、歯痛による不快な状態を薬の服用行動によってなくすことができたので、今後歯痛による不快な状態になったときに鎮痛薬の服用行動が生起する頻度が増加する。正の強化では快をもたらす刺激の出現が含まれ、負の強化では不快をもたらす刺激の消失が含まれるが、いずれにおいても行動の生起頻度を高めることが示されてきた。 | |||
一方、罰はある行動を行うと不快な刺激が出現した場合、その行動の生起頻度が減少するという手続きである。日常的な例としては、スピード違反をすると違反切符が送られてくるなどが該当する。負の罰は、ある行動を行うと快な刺激が消失したり、与えられずに省略されたりした場合、その行動の生起頻度が減少するという手続きである。たとえば、アイスホッケーの試合において、反則を犯すとその選手はペナルティボックスに入り、一定の時間プレイすることができないというのが該当する。また、夜遅くまで友人と遊んでいて門限を破り、晩ご飯を親から食べさせてもらえなかったという例は、晩ご飯という快刺激が与えられずに省略された例に該当する。 | 一方、罰はある行動を行うと不快な刺激が出現した場合、その行動の生起頻度が減少するという手続きである。日常的な例としては、スピード違反をすると違反切符が送られてくるなどが該当する。負の罰は、ある行動を行うと快な刺激が消失したり、与えられずに省略されたりした場合、その行動の生起頻度が減少するという手続きである。たとえば、アイスホッケーの試合において、反則を犯すとその選手はペナルティボックスに入り、一定の時間プレイすることができないというのが該当する。また、夜遅くまで友人と遊んでいて門限を破り、晩ご飯を親から食べさせてもらえなかったという例は、晩ご飯という快刺激が与えられずに省略された例に該当する。 | ||
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5.'''Smith, E.E., Nolen-Hoeksema, S., Fredrickson, B.L., & Loftus, G.R.'''<br> Atkinson & Hilgard's Introduction to Psychology. <br> 14th ed. Belmont, C.A.: Thomson Wadsworth.(2003). <br> (スミスE.E. ノーレンホーセクマ S. フレデリックソン B.L. ロフタス G.R. 内田一成 (監訳)(2005) ヒルガードの心理学 ブレーン出版) | |||
6.'''Buck, R.''' <br> Human motivation and emotion. 2nd ed. New York.: Wiley.(1988). <br> (バックR. 畑山俊輝・畑山みさ子・松岡和生・中村弘子・中村真・山口浩(訳)(2002)感情の社会生理心理学 金子書房) | |||