「Na-K-2Cl共輸送体」の版間の差分

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[[ファイル:Inoue NKCC Fig1.png|thumb|'''図1. NKCC1/2の構造'''<br>
[[ファイル:Inoue NKCC Fig1.png|thumb|'''図1. NKCC1/2の構造'''<br>
NKCC1/2(オレンジ色)はいずれも12回膜貫通型の膜タンパク質で、両末端は細胞質に局在している。いずれもエクソン4によってコードされる膜貫通領域(transmembrane region; TM)2付近(緑色の領域)のアミノ酸配列がイオン輸送に重要であることが示唆されており、NKCC2では異なるエクソン4が挿入されることにより、イオンへの親和性が異なるバリアントが存在する<ref name=Gimenez2002><pubmed>11815599</pubmed></ref>[6] 。NKCC1/2はいずれもN末の細胞質領域(P)の複数のセリン/スレオニン残基がリン酸化酵素SPAK及びOSR1によりリン酸化されることによりイオントランスポート活性が増強される。文献<ref name=Garneau2020><pubmed>33052775</pubmed></ref>に基づき筆者作成。]]
NKCC1/2(オレンジ色)はいずれも12回膜貫通型の膜タンパク質で、両末端は細胞質に局在している。いずれもエクソン4によってコードされる膜貫通領域(transmembrane region; TM)2付近(緑色の領域)のアミノ酸配列がイオン輸送に重要であることが示唆されており、NKCC2では異なるエクソン4が挿入されることにより、イオンへの親和性が異なるバリアントが存在する<ref name=Gimenez2002><pubmed>11815599</pubmed></ref>。NKCC1/2はいずれもN末の細胞質領域(P)の複数のセリン/スレオニン残基がリン酸化酵素SPAK及びOSR1によりリン酸化されることによりイオントランスポート活性が増強される。文献<ref name=Garneau2020><pubmed>33052775</pubmed></ref>に基づき筆者作成。]]
==構造==
==構造==
 [[Solute carrier protein]] ([[溶質輸送体タンパク質]], Slc)12ファミリーに属する膜タンパク質は12回膜貫通型でN末、C末が細胞内に局在する構造を取る('''図1''')。NKCC1は約1200アミノ酸(サメ型は1191残基)を含み、[[ウェスタンブロッティング]]では見かけ上195kDaほどの大きさとなる。[[膜貫通領域]](transmembrane, TM)7-8の細胞外領域で[[グリコシル化]]([[糖鎖修飾]])を受けており、[[グルコシダーゼ]]による[[脱グリコシル化]]で、分子量から期待されるサイズである~130kDaでの検出となる<ref name=Xu1994><pubmed>8134373</pubmed></ref> 。
 [[Solute carrier protein]] ([[溶質輸送体タンパク質]], Slc)12ファミリーに属する膜タンパク質は12回膜貫通型でN末、C末が細胞内に局在する構造を取る('''図1''')。NKCC1は約1200アミノ酸(サメ型は1191残基)を含み、[[ウェスタンブロッティング]]では見かけ上195kDaほどの大きさとなる。[[膜貫通領域]](transmembrane, TM)7-8の細胞外領域で[[グリコシル化]]([[糖鎖修飾]])を受けており、[[グルコシダーゼ]]による[[脱グリコシル化]]で、分子量から期待されるサイズである~130kDaでの検出となる<ref name=Xu1994><pubmed>8134373</pubmed></ref> 。

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