「インターロイキン-1受容体付属サブユニット様タンパク質1」の版間の差分

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=== 分子機能 ===
=== 分子機能 ===
==== IL-1ファミリーサイトカインの受容体として ====
==== IL-1ファミリーサイトカインの受容体として ====
 IL-1ファミリーサイトカイン(リガンド)がリガンド結合受容体サブユニットに結合するとリガンド結合受容体サブユニットの構造が変化し、この構造変化が付属サブユニット(シグナル伝達サブユニット)をリクルートする。このリガンドに依存した受容体の会合に伴う細胞内領域TIRドメインの2量体化が[[NFκB]]の活性化などの細胞内シグナルを惹起する<ref name=Fields2019><pubmed>31281320</pubmed></ref> [8]。当初、IL1RAPL1はリガンド結合受容体サブユニットとしても、付属サブユニットとしても機能しないことが報告された<ref name=Born2000><pubmed>10882729</pubmed></ref> [2]。一方、神経細胞に[[IL-1β]]を添加した際に惹起される[[JNK]]の活性化にIL1RAPL1が必要であるとの報告もあり[9]、古典的なIL-1シグナルに関与するか否かは長年にわたり謎であったが、炎症抑制性のIL-1ファミリーサイトカインの1つである[[IL-38]]が[[マクロファージ]]や[[γδ型T細胞]]のIL1RAPL1を介して炎症応答を抑制することが報告された<ref name=Mora2016><pubmed>26892022</pubmed></ref><ref name=Han2019><pubmed>30995480</pubmed></ref> [10][11]。
 IL-1ファミリーサイトカイン(リガンド)がリガンド結合受容体サブユニットに結合するとリガンド結合受容体サブユニットの構造が変化し、この構造変化が付属サブユニット(シグナル伝達サブユニット)をリクルートする。このリガンドに依存した受容体の会合に伴う細胞内領域TIRドメインの2量体化が[[NFκB]]の活性化などの細胞内シグナルを惹起する<ref name=Fields2019><pubmed>31281320</pubmed></ref> [8]。当初、IL1RAPL1はリガンド結合受容体サブユニットとしても、付属サブユニットとしても機能しないことが報告された<ref name=Born2000><pubmed>10882729</pubmed></ref> [2]。一方、神経細胞に[[IL-1β]]を添加した際に惹起される[[JNK]]の活性化にIL1RAPL1が必要であるとの報告もあり<ref name=Pavlowsky2010><pubmed>20714405</pubmed></ref>[9]、古典的なIL-1シグナルに関与するか否かは長年にわたり謎であったが、炎症抑制性のIL-1ファミリーサイトカインの1つである[[IL-38]]が[[マクロファージ]]や[[γδ型T細胞]]のIL1RAPL1を介して炎症応答を抑制することが報告された<ref name=Mora2016><pubmed>26892022</pubmed></ref><ref name=Han2019><pubmed>30995480</pubmed></ref> [10][11]。


==== シナプスオーガナイザーとしての分子機能 ====
==== シナプスオーガナイザーとしての分子機能 ====

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