「Depolarization-induced suppression of inhibition」の版間の差分

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== メカニズム  ==
== メカニズム  ==


 現在明らかにされているDSIのメカニズムは次の通りである(図2)。脱分極による細胞内へのカルシウムイオン流入が引き金となって細胞膜のリン脂質からDGが産生される。DGはDGLによって加水分解され2-AGが作られる。2-AGは細胞膜を通って細胞外へと放出され、シナプス前終末に局在するCB1受容体を活性化する。[[Gi/oタンパク質共役型受容体]]であるCB1受容体の活性化は[[Gi/oタンパク質]]を介して[[カルシウムチャネル]]を抑制する。あるいはカリウムチャネルを活性化するという説もある。いずれにせよ、その結果、神経終末でのカルシウムイオン流入がブロックされ神経伝達物質の放出が抑制される。シナプス後細胞での脱分極によるカルシウムイオン流入からどのようにしてDGが作られるのかはまだ明らかでない。すくなくともDSI/DSEは、PLCβやPLCδを欠損するマウスでも全く影響されないことが分かっている<ref name="ref9"><pubmed> 15664177 </pubmed></ref><ref name="ref10"><pubmed> 16033892 </pubmed></ref>。したがってPLCβ,PLCδ以外のPLCか、または別の分子を介するものと考えられている<br>
 現在明らかにされているDSIのメカニズムは次の通りである(図2)。脱分極による細胞内へのカルシウムイオン流入が引き金となって細胞膜のリン脂質からDGが産生される。DGはDGLによって加水分解され2-AGが作られる。2-AGは細胞膜を通って細胞外へと放出され、シナプス前終末に局在するCB1受容体を活性化する。[[Gi/oタンパク質共役型受容体]]であるCB1受容体の活性化は[[Gi/oタンパク質]]を介して[[カルシウムチャネル]]を抑制する。あるいはカリウムチャネルを活性化するという説もある。いずれにせよ、その結果、神経終末でのカルシウムイオン流入がブロックされ神経伝達物質の放出が抑制される。シナプス後細胞での脱分極によるカルシウムイオン流入からどのようにしてDGが作られるのかはまだ明らかでない。すくなくともDSI/DSEは、PLCβやPLCδを欠損するマウスでも全く影響されないことが分かっている<ref name="ref9"><pubmed> 15664177 </pubmed></ref><ref name="ref10"><pubmed> 16033892 </pubmed></ref><ref><pubmed> 17655882 </pubmed></ref>。したがってPLCβ,PLCδ以外のPLCか、または別の分子を介するものと考えられる。<br>


== Gq/11共役型受容体活性化による、いわゆる「DSIの促進」  ==
== Gq/11共役型受容体活性化による、いわゆる「DSIの促進」  ==
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