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DARPP-32

19 バイト追加, 2016年4月6日 (水) 23:06
リン酸化によるDARPP-32の機能調節
 DARPP-32の最も重要な機能は、Thr34がPKAによりリン酸化されたP-Thr34 DARPP-32によるPP1活性の抑制である。DARPP-32はN末端7-11残基(KKIQF)にPP1c結合モチーフを持ち、この結合モチーフを介してPP1cと結合する。さらに、DARPP-32のThr34がPKAによりリン酸化されるとPP1c活性部位に対する親和性が増し、PP1活性を抑制する<ref name=ref4 />(図1)。
 PP1により機能が制御されるタンパク質として、[[NMDA型グルタミン酸受容体]]、[[AMPA型グルタミン酸受容体]]、[[Na+チャンネルチャネル|Na<sup>+</sup>チャンネルチャネル]]、[[Ca2+チャンネルチャネル|Ca<sup>2+</sup>チャンネルチャネル]]、[[Na+,K+-ATPase|Na<sup>+</sup>,K<sup>+</sup>-ATPase]]、[[ヒストンH3]]などが知られている<ref name=ref1 /> <ref name=ref2 /> <ref><pubmed> 21779236 </pubmed></ref>。
 NMDA型グルタミン酸受容体[[GluN1]] (NR1) サブユニット(Ser897)、AMPA型グルタミン酸受容体[[GluA1]] (GluR1) サブユニット(Ser845)はPKAによりリン酸化されるが、同時にP-Thr34 DARPP-32がPP-1による脱リン酸化を抑制するため、これらのPKA/PP-1基質のリン酸化が効率良く促進される。
 DARPP-32はPKAの他に、[[Cdk5]](Thr75)、[[CK2]](Ser97)、[[CK1]](Ser130)によりリン酸化される。Cdk5によってリン酸化されたP32はPKAの他に、Cdk5(Thr75)、CK2(Ser97)、CK1(Ser130)によりリン酸化される。Cdk5によってリン酸化されたP-Thr75 DARPP-32はPKAを抑制する。つまり、DARPP-32はThr34あるいはThr75のリン酸化により、PP-1抑制タンパク質としてもPKA抑制タンパク質としても機能する<ref><pubmed> 10604473 </pubmed></ref>。
 Ser97、Ser130のリン酸化は、DARPP-32分子内メカニズムによりThr34リン酸化・脱リン酸化のキネティクスを調節している。CK2によるSer97のリン酸化はThr34のPKAによるリン酸化を促進し<ref><pubmed> 2557337 </pubmed></ref>、CK1によるSer130のリン酸化はThr34の[[タンパク質脱リン酸化酵素2B]] ([[PP2B]], [[カルシニューリン]])による脱リン酸化を抑制する<ref><pubmed> 9461512 </pubmed></ref>(図1)。その結果、Ser97、Ser130のリン酸化により、ドーパミンD<sub>1</sub>受容体/PKA/DARPP-32シグナルは促進される。
 Ser97のCK2によるリン酸化は、DARPP-32の細胞質—核内シャトリングの調節に重要である。P-Ser97 DARPP-32は核外に輸送されるが、Ser97が脱リン酸化されるとNESが機能しないためDARPP-32が核内に蓄積する<ref name=ref3 />。

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