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== 大脳皮質抑制性神経細胞に見られる接線方向移動 == | == 大脳皮質抑制性神経細胞に見られる接線方向移動 == | ||
大脳皮質の抑制性神経細胞は外套ではなく、その腹側にある基底核原基(ganglionic eminence)で産生され、接線方向に移動して大脳皮質へ入る<ref | 大脳皮質の抑制性神経細胞は外套ではなく、その腹側にある基底核原基(ganglionic eminence)で産生され、接線方向に移動して大脳皮質へ入る<ref><pubmed>9334308</pubmed></ref><ref><pubmed>9334406</pubmed></ref>。基底核原基は内側、外側、尾側基底核原基(medial, lateral, and caudal ganglionic eminences; MGE, LGE, CGE)の3つの領域に大きく分けられる。大脳皮質に入る抑制性神経細胞(特にパルブアルブミン陽性細胞、およびソマトスタチン陽性細胞)の多くはMGEに由来する。これらが外套に入る際には脳室下帯/中間帯を通るものと、辺縁帯を通るものに分かれ<ref><pubmed>11343646</pubmed></ref>、脳室下帯/中間帯を通過したグループはその後、脳表面側へと向かい、その一部は辺縁帯にまで達して接線方向にランダムウォークした後、再び皮質板内へと潜り込む<ref><pubmed>19193877</pubmed></ref>。大脳皮質の抑制性神経細胞の約3割はセロトニン5-HT(3A)受容体陽性であり、そのほとんどはCGEに由来する<ref><pubmed>21159951</pubmed></ref>。これらの細胞はReelin陽性細胞やCalretinin陽性細胞、VIP (vasoactive intestinal polypeptide) 陽性細胞を含む<ref><pubmed>20130169</pubmed></ref>。CGEから外套へ向かう細胞は大脳の後方へ回り込むシャープな細胞の流れを作り、これをcaudal migratory stream (CMS)と呼ぶ<ref><pubmed>16079409</pubmed></ref><ref><pubmed>19074032</pubmed></ref>。CGEはさらに扁桃体の神経細胞を供給する。大脳皮質の抑制性神経細胞は上記の他、視索前野(preoptic area)にも由来する<ref><pubmed>19625528</pubmed></ref>。LGEに由来する神経細胞は主に線条体神経細胞、および嗅球へ向かう介在神経細胞となる<ref><pubmed>12514213</pubmed></ref>。 | ||
== その他の部位における神経細胞移動 == | == その他の部位における神経細胞移動 == |
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