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== 病態との関連 == | == 病態との関連 == | ||
==== てんかん ==== | ==== てんかん ==== | ||
[[wikipedia:ja:マウス|マウス]]ないし[[wikipedia:ja:ラット|ラット]]でのカイニン酸[[wikipedia:ja:腹腔|腹腔]]内投与は、発作性神経活動や[[wikipedia:ja:ヒト|ヒト]]の[[側頭葉てんかん]]で見られるような[[神経損傷]] | [[wikipedia:ja:マウス|マウス]]ないし[[wikipedia:ja:ラット|ラット]]でのカイニン酸[[wikipedia:ja:腹腔|腹腔]]内投与は、発作性神経活動や[[wikipedia:ja:ヒト|ヒト]]の[[側頭葉てんかん]]で見られるような[[神経損傷]]パターンを引き起こすことから、実験的てんかんモデルとして広く用いられてきた。GluK2を欠損させたマウスでは、海馬CA3野錐体細胞のカイニン酸への感受性が低下しており、またカイニン酸投与を行ってもてんかん発作を生じない<ref><pubmed> 15509753 </pubmed></ref>。GluK1選択的アンタゴニストは、[[ムスカリン性アセチルコリン受容体]]アゴニストの[[wikipedia:ja:ピロカロピン|ピロカロピン]]投与や電気刺激によって引き起こされる海馬スライスでのてんかん様活動やin vivoでの発作性神経活動を抑える<ref><pubmed> 12080343 </pubmed></ref>。てんかん原生を獲得した海馬[[歯状回]]には異所性に苔状線維投射が生じるが、この異所性シナプスではカイニン酸受容体応答を生じるようになる<ref><pubmed> 12080343 </pubmed></ref>。 | ||
==== 慢性疼痛 ==== | ==== 慢性疼痛 ==== | ||
カイニン酸受容体は[[脊髄]]の[[痛覚伝達路]]に選択的に発現し、その局在の特異性に基づいて[[痛覚]] | カイニン酸受容体は[[脊髄]]の[[痛覚伝達路]]に選択的に発現し、その局在の特異性に基づいて[[痛覚]]制御のターゲットとして注目を集め、多くの生理学的な研究が行われてきた<ref><pubmed> 23095167 </pubmed></ref>。感覚神経の[[後根神経節]]では低濃度のカイニン酸によって脱分極が引き起こされる。また、その[[神経終末]]部のカイニン酸受容体が活性化すると、シナプス前部からの神経伝達物質の放出が抑制される。[[wikipedia:ja:炎症|炎症]]性また神経障害性の[[慢性疼痛]]に対して、GluK1を含むカイニン酸受容体の抑制は鎮痛効果を示すことが報告されている。 | ||
==== 片頭痛 ==== | ==== 片頭痛 ==== | ||
疼痛の研究は[[片頭痛]] | 疼痛の研究は[[片頭痛]]の動物モデルに適応されてきている<ref><pubmed> 18793656 </pubmed></ref>。[[脳幹]][[三叉神経核]]尾側の神経細胞は、[[カプサイシン]]による[[髄膜]]への侵害刺激に反応して[[c-Fos]]が発現するが、[[スマトリプタン]]や[[ジヒドロエルゴタミン]]などの片頭痛に効果的な薬物の前処置によりc-Fosの発現は低下し、GluK1アンタゴニストも同様の効果を示すことが報告されている。 | ||
==関連項目== | ==関連項目== |
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