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*関連性理論(relevance theory)は<ref name=Sperber1986>'''Sperber, D. and Wilson, D'''<br>Relevance: Communication and cognition.<br>''Oxford: Blackwell'':1986 (『関連性理論:伝達と認知』, 内田聖二他訳, 研究社出版; 第二版は1995年)</ref>、[[関連性]]という[[認知効果]]と[[処理労力]]のバランスで定まる情報の属性を手掛かりとして、聞き手は「話し手が伝えたいと思っている意味」を推論しているという論を展開している。 | *関連性理論(relevance theory)は<ref name=Sperber1986>'''Sperber, D. and Wilson, D'''<br>Relevance: Communication and cognition.<br>''Oxford: Blackwell'':1986 (『関連性理論:伝達と認知』, 内田聖二他訳, 研究社出版; 第二版は1995年)</ref>、[[関連性]]という[[認知効果]]と[[処理労力]]のバランスで定まる情報の属性を手掛かりとして、聞き手は「話し手が伝えたいと思っている意味」を推論しているという論を展開している。 | ||
[[ことばの鎖]](speech chain)は<ref name=Denes1963>'''Denes, Peter B., & Pinson, Elliot N.'''<br>The Speech Chain: The Physics and Biology of Spoken Language<br>''New York: Doubleday'': 1973(1963).</ref> | [[ことばの鎖]](speech chain)は<ref name=Denes1963>'''Denes, Peter B., & Pinson, Elliot N.'''<br>The Speech Chain: The Physics and Biology of Spoken Language<br>''New York: Doubleday'': 1973(1963).</ref>、話し手の言語学的な段階(linguistic level)と[[生理学]]的な段階(physiological level)から、[[音響学]]的な段階(acoustic level)を経て、聞き手の生理学的な段階と言語学的な段階に至るという言語コミュニケーションにおける一連の流れをモデル化している(図2)。話し手は[[言語産出]](speech production)の相、聞き手は[[言語理解]](perception)の相のモデルとなっている。通常の会話では、聞き手は次の話し手となるため、ことばの鎖は循環構造となる。[[意味づけ論]](sense making theory)は<ref>'''深谷昌弘・田中茂範'''<br>コトバの意味づけ論:日常言語の生の営み<br>''紀伊國屋書店'':1996</ref><ref>'''田中茂範・深谷昌弘'''<br>意味づけ論の展開:情況編成・コトバ・会話<br>''紀伊國屋書店'':1998</ref>、空気の振動としての音声やインクの染みとしての文字をコトバ(カタカナで表記)と定義し、複数の会話の参加者の情況(mental states)はコトバを介して相互作用するという論を展開している。 | ||
==神経心理学の知見== | ==神経心理学の知見== |
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