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== 疾患との関連 == | == 疾患との関連 == | ||
''En1''+/-マウスあるいは''En1''+/-; ''En2''-/- | === パーキンソン病 === | ||
''En1''+/-マウスあるいは''En1''+/-; ''En2''-/-マウスは、ヒトの[[パーキンソン病]]に特徴的なドーパミン作動性ニューロンの進行性喪失や運動障害を示す<ref name=Alvarez2011><pubmed>21892157</pubmed></ref><ref name=Sgado2006><pubmed>17015829</pubmed></ref>。[[カニクイザル]]のパーキンソン病モデルの[[黒質緻密部]]へのEN1タンパク質の注入による治療効果が報告されている<ref name=Thomasson2019><pubmed>31077447</pubmed></ref>[110]。 | |||
''En2'' | === 自閉スペクトラム症 === | ||
''En2''の多型と[[自閉スペクトラム症]]との関連は1995年に最初に示された<ref name=Petit1995><pubmed>7643354</pubmed></ref>[112]。''En2''は患者で過剰発現する<ref name=James2014><pubmed>25290267</pubmed></ref>[113]。また、自閉スペクトラム症に関連する''En2''のイントロン中の2つのSNPは、発現上昇に繋がる<ref name=Benayed2009><pubmed>19615670</pubmed></ref>[114]。''En2''欠損マウスは患者と類似した行動、および学習の障害や、小脳の形態異常を示す<ref name=Cheh2006><pubmed>16935268</pubmed></ref>[115]。また、患者において[[味覚]]異常が報告されているが、''En2''欠損マウスでも[[塩化ナトリウム]]への嗜好性が強まる<ref name=Gupta2018><pubmed>29953887</pubmed></ref>[116]。成人患者に対する慢性ストレスが、行動上の、あるいは神経解剖学的な表現型を増悪するかどうかは明らかで無いが、慢性的な[[環境ストレス]]に曝露した''En2''欠損マウスでは、行動上の、あるいは神経解剖学的な表現型が増悪することが報告されている<ref name=Phan2021><pubmed>34271036</pubmed></ref>[117]。 | |||
=== 統合失調症 === | |||
''En1''のいくつかの[[単一塩基多型]]は[[統合失調症]]の症状および[[抗精神病薬]]の効果と関連する<ref name=Webb2008><pubmed>18698228</pubmed></ref>[111]。 | |||
== 参考文献 == | == 参考文献 == | ||