385
回編集
細 (→# 機能) |
細 (→# 疾患との関わり) |
||
55行目: | 55行目: | ||
それ以外にも、開口放出時に形成されると言われているフュージョンポアへの関与、神経突起の伸長、学習と記憶に関与する可能性が示唆されている。 | それ以外にも、開口放出時に形成されると言われているフュージョンポアへの関与、神経突起の伸長、学習と記憶に関与する可能性が示唆されている。 | ||
== | == 疾患との関わり == | ||
ボツリヌス中毒の主な症状である弛緩性麻痺は、運動神経終末からの[[アセチルコリン]]の放出阻害による。これは、中毒の原因である[[ボツリヌス菌]]が産生する毒素のもつタンパク質分解酵素活性によるSNAREの切断に起因する。7種類存在する[[ボツリヌス毒素]]の中、C型毒素はシンタキシ1をカルボキシ末端付近の1箇所、リシン残基とアラニン残基(1Aでは253番目と254番目;1Bでは252番目と253番目)の間で切断する。 | |||
中枢ならびに末梢神経系疾患との関連性も示唆されている。統合失調症、高機能[[自閉症]]、脳虚血後においてシンタキシン1の発現量が増加していることが報告されている。末梢神経障害による異痛症にシンタキシン1の発現低下が関与している可能性も言われている。 | |||
== # 遺伝子操作動物 == | == # 遺伝子操作動物 == | ||
シンタキシン1Aの[[ノックアウトマウス]]は生育可能だが、[[恐怖条件付け]]記憶の阻害に加え、[[セロトニン]]作動性神経系の異常と考えられる行動異常と[[視床下部-下垂体-副腎系]]の機能不全を呈す。恒常的に開構造をとる変異シンタキシン1遺伝子を強制発現させたノックインマウスは生育可能だが、2-3ヶ月齢で全身痙攣を呈し死にいたる。[[ショウジョウバエ]]では、遺伝子破壊体、温度感受性変異体、SNAREモチーフ中に変異を導入した変異体が作製されている。 | シンタキシン1Aの[[ノックアウトマウス]]は生育可能だが、[[恐怖条件付け]]記憶の阻害に加え、[[セロトニン]]作動性神経系の異常と考えられる行動異常と[[視床下部-下垂体-副腎系]]の機能不全を呈す。恒常的に開構造をとる変異シンタキシン1遺伝子を強制発現させたノックインマウスは生育可能だが、2-3ヶ月齢で全身痙攣を呈し死にいたる。[[ショウジョウバエ]]では、遺伝子破壊体、温度感受性変異体、SNAREモチーフ中に変異を導入した変異体が作製されている。 |
回編集