「電位依存性カルシウムチャネル」の版間の差分

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=== TRP チャネル ===
=== TRP チャネル ===


 [[wikipedia:Transient receptor potential channel|Transient receptor potential channel]](TRPチャネル)は、[[ショウジョウバエ]]の光受容応答変異株の原因遺伝子として発見されたチャネル分子である<ref name="ref35"><pubmed>   2516726</pubmed></ref>。哺乳類においては28種の遺伝子が同定され、C, M, P, ML, V, Aといった6つのサブファミリーを構成する。TRPチャネルは、温度、機械刺激、痛み、酸-塩基といった種々の物理化学的刺激によって活性化されるカチオンチャネルファミリーを形成している。その多くがCa<sup>2+</sup>透過能を有し、中枢・末梢神経系を始めとするほぼ全ての組織に発現が見られる。TRPCやTRPMファミリーに属するTRPチャネルを介したCa<sup>2+</sup>シグナルは、神経細胞において重要な役割を担っていることが示されている。[[受容体]]刺激、[[細胞内Ca2+ストア|細胞内Ca<sup>2+</sup>ストア]]枯渇、および他のタンパク質との相互作用によって活性化される[[TRPCチャネル]] (TRPC1~7) を介したCa<sup>2+</sup>流入が、神経細胞の分化、[[増殖]]、生存や[[神経突起]]の伸長・誘導、[[スパイン]]形成といった多くの神経機能に関連する<ref name="ref36"><pubmed>19999578</pubmed></ref>。一方、[[酸化ストレス]]や温度、pH、機械刺激などで活性化されるTRPMチャネル (TRPM1~8)を介したCa<sup>2+</sup>流入が、神経細胞の成長・発達や[[細胞死]]に関連する<ref name="ref36" />。
 [[TRPチャネル]] (Transient receptor potential channel)は、[[ショウジョウバエ]]の光受容応答変異株の原因遺伝子として発見されたチャネル分子である<ref name="ref35"><pubmed>2516726</pubmed></ref>。[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]においては28種の遺伝子が同定され、C, M, P, ML, V, Aといった6つのサブファミリーを構成する。TRPチャネルは、温度、機械刺激、痛み、酸-塩基といった種々の物理化学的刺激によって活性化されるカチオンチャネルファミリーを形成している。その多くがCa<sup>2+</sup>透過能を有し、中枢・末梢神経系を始めとするほぼ全ての組織に発現が見られる。TRPCやTRPMファミリーに属するTRPチャネルを介したCa<sup>2+</sup>シグナルは、神経細胞において重要な役割を担っていることが示されている。[[受容体]]刺激、[[細胞内Ca2+ストア|細胞内Ca<sup>2+</sup>ストア]]枯渇、および他のタンパク質との相互作用によって活性化される[[TRPCチャネル]] (TRPC1~7) を介したCa<sup>2+</sup>流入が、神経細胞の分化、[[増殖]]、生存や[[神経突起]]の伸長・誘導、[[スパイン]]形成といった多くの神経機能に関連する<ref name="ref36"><pubmed>19999578</pubmed></ref>。一方、[[酸化ストレス]]や温度、pH、機械刺激などで活性化されるTRPMチャネル (TRPM1~8)を介したCa<sup>2+</sup>流入が、神経細胞の成長・発達や[[細胞死]]に関連する<ref name="ref36" />。


=== ストア作動性Ca<sup>2+</sup>チャネル ===
=== ストア作動性Ca<sup>2+</sup>チャネル ===

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