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電気シナプスの本体は、ギャップ結合gap junctionである。シナプス前膜と後膜の脂質二重膜が3 nmほどの狭い隙間を挟んで対向しており、両膜上に対になって分布する膜貫通型チャネルタンパク粒子コネクソンconnexonによって連結されている。コネクソン一つは、6個のコネキシン分子が輪状に配列した構造をしており、コネクソン中心に前膜と後膜を貫く穴central channelが作られ、これによってシナプス前後の細胞質間でイオン分子などの低分子の物質交換を可能にしている<ref>甘利俊一監修・古市貞一編「シリーズ脳科学5―分子・細胞・シナプスからみる脳」東京大学出版会、2008</ref>。 | 電気シナプスの本体は、ギャップ結合gap junctionである。シナプス前膜と後膜の脂質二重膜が3 nmほどの狭い隙間を挟んで対向しており、両膜上に対になって分布する膜貫通型チャネルタンパク粒子コネクソンconnexonによって連結されている。コネクソン一つは、6個のコネキシン分子が輪状に配列した構造をしており、コネクソン中心に前膜と後膜を貫く穴central channelが作られ、これによってシナプス前後の細胞質間でイオン分子などの低分子の物質交換を可能にしている<ref>甘利俊一監修・古市貞一編「シリーズ脳科学5―分子・細胞・シナプスからみる脳」東京大学出版会、2008</ref>。 | ||
==シナプスの形成・維持 | ==シナプスの形成・維持== | ||
シナプス形成のはじめのステップは軸索と樹状突起の相互認識の過程である。この過程には、軸索誘導axon guidanceや、neurexin/neuroliginなどのシナプス形成分子による[[標的認識]]target recognitionをはじめ、様々な機構が関与しており、シナプスの多様性と標的特異性を確保していると考えられている<ref>甘利俊一監修・古市貞一編「シリーズ脳科学5―分子・細胞・シナプスからみる脳」東京大学出版会、2008</ref>。 | シナプス形成のはじめのステップは軸索と樹状突起の相互認識の過程である。この過程には、軸索誘導axon guidanceや、neurexin/neuroliginなどのシナプス形成分子による[[標的認識]]target recognitionをはじめ、様々な機構が関与しており、シナプスの多様性と標的特異性を確保していると考えられている<ref>甘利俊一監修・古市貞一編「シリーズ脳科学5―分子・細胞・シナプスからみる脳」東京大学出版会、2008</ref>。 |