「カルモジュリン」の版間の差分

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==カルモジュリンを用いたCa<sup>2+</sup>インディケーター==
==カルモジュリンを用いたCa<sup>2+</sup>インディケーター==
 カルモジュリンがCa<sup>2+</sup>依存的にターゲットペプチドと相互作用することを用いて、様々な[[Genetically-encoded Ca2+ indicator|Genetically-encoded Ca<sup>2+</sup> indicator]]が開発されている。大まかには、2色の異なる色の[[蛍光タンパク質]]間の[[蛍光共鳴エネルギー移動]]を用いてその2色の蛍光強度の比をレシオメトリック測定することが可能な[[FRET]]センサー([[Cameleon]]など)と<ref><pubmed> 9148946 </pubmed></ref><ref><pubmed> 9278050 </pubmed></ref>、[[円順列変異]][[GFP]]を用いてその蛍光強度からCa<sup>2+</sup>濃度を測定する緑色蛍光プローブ([[G-CaMP]]など)がある<ref><pubmed> 11175727 </pubmed></ref><ref><pubmed> 11248055 </pubmed></ref>。[[Cameleon]]の場合、Ca2+と結合したカルモジュリンがそのターゲットのM13ペプチドと結合することでコンフォメーションが変化し、2色の蛍光タンパク質の間での[[蛍光共鳴エネルギー移動]]の効率が変わることを利用している。一方で、[[G-CaMP]]の場合には、カルモジュリンとM13ペプチドの結合によるコンフォメーション変化が発色団周囲の環境を変化させることにより、蛍光強度が変化することを利用している。
 カルモジュリンがCa<sup>2+</sup>依存的にターゲットペプチドと相互作用することを用いて、様々な[[Genetically-encoded Ca2+ indicator|Genetically-encoded Ca<sup>2+</sup> indicator]]が開発されている。大まかには、2色の異なる色の[[蛍光タンパク質]]間の[[蛍光共鳴エネルギー移動]]を用いてその2色の蛍光強度の比をレシオメトリック測定することが可能な[[FRET]]センサー([[Cameleon]]など)と<ref><pubmed> 9148946 </pubmed></ref><ref><pubmed> 9278050 </pubmed></ref>、[[円順列変異]][[GFP]]を用いてその蛍光強度からCa<sup>2+</sup>濃度を測定する緑色蛍光プローブ([[G-CaMP]]など)がある<ref><pubmed> 11175727 </pubmed></ref><ref><pubmed> 11248055 </pubmed></ref>。[[Cameleon]]の場合、Ca<sup>2+</sup>と結合したカルモジュリンがそのターゲットのM13ペプチドと結合することでコンフォメーションが変化し、2色の蛍光タンパク質の間での[[蛍光共鳴エネルギー移動]]の効率が変わることを利用している。一方で、[[G-CaMP]]の場合には、カルモジュリンとM13ペプチドの結合によるコンフォメーション変化が発色団周囲の環境を変化させることにより、蛍光強度が変化することを利用している。


 2000年代以降、これらの改良が進んでおり、変化率を大きくしたものや単一活動電位を記録できる高感度のもの、キネティクスが速いもの、さまざまな色のインディケーターなどが開発され、生きた動物個体の中での神経細胞やシナプスの活動を長期間観察するのに用いられている<ref><pubmed>15247428 </pubmed></ref><ref><pubmed>16720273 </pubmed></ref><ref><pubmed>19160514 </pubmed></ref><ref><pubmed>19160515 </pubmed></ref><ref><pubmed>19898485 </pubmed></ref><ref><pubmed>21903779 </pubmed></ref><ref><pubmed>23868258 </pubmed></ref><ref><pubmed>24390440 </pubmed></ref><ref><pubmed>25419959</pubmed></ref><ref><pubmed>25678659</pubmed></ref>。
 2000年代以降、これらの改良が進んでおり、変化率を大きくしたものや単一活動電位を記録できる高感度のもの、キネティクスが速いもの、さまざまな色のインディケーターなどが開発され、生きた動物個体の中での神経細胞やシナプスの活動を長期間観察するのに用いられている<ref><pubmed>15247428 </pubmed></ref><ref><pubmed>16720273 </pubmed></ref><ref><pubmed>19160514 </pubmed></ref><ref><pubmed>19160515 </pubmed></ref><ref><pubmed>19898485 </pubmed></ref><ref><pubmed>21903779 </pubmed></ref><ref><pubmed>23868258 </pubmed></ref><ref><pubmed>24390440 </pubmed></ref><ref><pubmed>25419959</pubmed></ref><ref><pubmed>25678659</pubmed></ref>。
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