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細 (→細胞内カルシウム濃度の変化) |
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====細胞内カルシウム濃度の変化==== | ====細胞内カルシウム濃度の変化==== | ||
[[Image:dammy_1pxX1px.png|thumb|320px|<wikiflv position="right">Kudo movie1.mp4|</wikiflv><br>'''動画1''']] | |||
受容体の発現があったとしても、それが機能的に意味を持っているかどうかはわからず、多くの神経研究者は注目することなく時が過ぎた。というのも、アストロサイトは電気的にはまったく不活性であると報告されており、確かに、深い[[静止膜電位]]は持つものの、通電してもまったく応答することはない<ref><pubmed>5966434</pubmed></ref>。[[電気生理学]]が脳研究の中心的な解析手法であった当時、こんな不活性な細胞が伝達物質受容体を発現していたとしても意味がないと考えられたのも不思議はない。 | 受容体の発現があったとしても、それが機能的に意味を持っているかどうかはわからず、多くの神経研究者は注目することなく時が過ぎた。というのも、アストロサイトは電気的にはまったく不活性であると報告されており、確かに、深い[[静止膜電位]]は持つものの、通電してもまったく応答することはない<ref><pubmed>5966434</pubmed></ref>。[[電気生理学]]が脳研究の中心的な解析手法であった当時、こんな不活性な細胞が伝達物質受容体を発現していたとしても意味がないと考えられたのも不思議はない。 | ||
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この方法を使って、アストロサイトのクローン細胞(編集コメント:詳しくどのような細胞かご説明ください)にセロトニンに対するカルシウム応答反応がることが報告された<ref><pubmed>3761750</pubmed></ref>。その後、中枢由来の培養アストロサイトを用いて、グルタミン酸が細胞内カルシウム濃度上昇させることが報告された<ref><pubmed>1967852</pubmed></ref> <ref><pubmed>12106244</pubmed></ref>。それに前後して、アセチルコリン、ヒスタミン、ATP、ノルアドレナリン、ドーパミンに対してもアストロサイトが同様なカルシウム応答反応を生ずることが報告されている。この反応は細胞の一点で見ると反復性律動的反応(カルシウムオシレーション:calcium oscillation)として観察できる(図6)二次元的に観察すると、細胞内で反応が波状に広がるばかりか、周辺のアストロサイトにも波状に伝搬していることがわかる(カルシウムウエーブ)<ref><pubmed>1647876</pubmed></ref>(動画1)。その伝搬速度は神経活動に比べると数オーダー遅い。しかし、この発見はそれまで不活性であり、脳のダイナミックな機能には寄与しないだろうと考えられていたアストロサイトが脳機能発現に積極的関与する可能性を示唆する重要な発見である。 | この方法を使って、アストロサイトのクローン細胞(編集コメント:詳しくどのような細胞かご説明ください)にセロトニンに対するカルシウム応答反応がることが報告された<ref><pubmed>3761750</pubmed></ref>。その後、中枢由来の培養アストロサイトを用いて、グルタミン酸が細胞内カルシウム濃度上昇させることが報告された<ref><pubmed>1967852</pubmed></ref> <ref><pubmed>12106244</pubmed></ref>。それに前後して、アセチルコリン、ヒスタミン、ATP、ノルアドレナリン、ドーパミンに対してもアストロサイトが同様なカルシウム応答反応を生ずることが報告されている。この反応は細胞の一点で見ると反復性律動的反応(カルシウムオシレーション:calcium oscillation)として観察できる(図6)二次元的に観察すると、細胞内で反応が波状に広がるばかりか、周辺のアストロサイトにも波状に伝搬していることがわかる(カルシウムウエーブ)<ref><pubmed>1647876</pubmed></ref>(動画1)。その伝搬速度は神経活動に比べると数オーダー遅い。しかし、この発見はそれまで不活性であり、脳のダイナミックな機能には寄与しないだろうと考えられていたアストロサイトが脳機能発現に積極的関与する可能性を示唆する重要な発見である。 | ||
====グリア伝達物質の遊離==== | ====グリア伝達物質の遊離==== |