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==分子機能== | ==分子機能== | ||
亜鉛フィンガーを介して[[DNA]]と結合するほか、転写の[[共役因子]]、[[クロマチン再構成因子]] | 亜鉛フィンガーを介して[[DNA]]と結合するほか、転写の[[共役因子]]、[[クロマチン再構成因子]]と結合して、遺伝子の発現を制御することが知られている。多数の下流標的遺伝子が報告されている。転写活性とは関係無しに非対称性分裂を制御する機序も報告されている<ref name=ref7><pubmed>20478299</pubmed></ref>。 | ||
[[hedgehog]]シグナル、[[Wnt]]シグナル、[[TGFβ]]シグナル、[[レチノイン酸]]シグナルなどの生体情報系と関係を持つことが知られている。[[wj:核|核]]に存在する場合が多いが、[[ヒト]][[wj:先天奇形|先天奇形]]の患者由来の変異体の一部は細胞内局在の異常を示す。 | [[hedgehog]]シグナル、[[Wnt]]シグナル、[[TGFβ]]シグナル、[[レチノイン酸]]シグナルなどの生体情報系と関係を持つことが知られている。[[wj:核|核]]に存在する場合が多いが、[[ヒト]][[wj:先天奇形|先天奇形]]の患者由来の変異体の一部は細胞内局在の異常を示す。 | ||
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====小脳の発生==== | ====小脳の発生==== | ||
ZIC1は[[小脳]][[虫部]]の形成障害を主徴とする[[Dandy-Walker症候群]]の原因遺伝子の1つである<ref name=ref13>'''有賀純'''<br>Dandy−Walker症候群<br>''Clinical Neuroscience'', 2015. 33: p. 397-401.</ref>。3q24-25欠失を伴う8症例において、ZIC1と[[ZIC4]]のヘテロ欠失が報告されている。Zic1, Zic2は発生過程の小脳において強い発現があり、それらの機能が失われたマウスでは小脳の形成異常が生じる。成熟個体の小脳では[[顆粒細胞]]にZic1,Zic2の強い発現があり、マーカーとして用いられることもある。 | ZIC1は[[小脳]][[虫部]]の形成障害を主徴とする[[Dandy-Walker症候群]]の原因遺伝子の1つである<ref name=ref13>'''有賀純'''<br>Dandy−Walker症候群<br>''Clinical Neuroscience'', 2015. 33: p. 397-401.</ref>。3q24-25欠失を伴う8症例において、ZIC1と[[ZIC4]]のヘテロ欠失が報告されている。Zic1, Zic2は発生過程の小脳において強い発現があり、それらの機能が失われたマウスでは小脳の形成異常が生じる。成熟個体の小脳では[[顆粒細胞]]にZic1,Zic2の強い発現があり、マーカーとして用いられることもある。"Zic"という遺伝子名は"ZInc-finger protein of the Cerebellum"の略に由来している<ref name=ref1 />。 | ||
====神経細胞のネットワーク形成==== | ====神経細胞のネットワーク形成==== | ||
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|Zic2 | |Zic2 | ||
| | |全前脳症(前脳正中部形成異常)<br>近視<ref name=ref36><pubmed>23396134</pubmed></ref> <ref name=ref37><pubmed> 24150758</pubmed></ref> | ||
|全前脳症・二分脊椎症様奇形<br>中軸・四肢骨格系形成の異常<br>筋肉発生の異常<br>大脳層構造の異常<br>視交叉での神経走向の異常<br>認知機能・社会行動の異常<br>髄膜の形成不全 | |全前脳症・二分脊椎症様奇形<br>中軸・四肢骨格系形成の異常<br>筋肉発生の異常<br>大脳層構造の異常<br>視交叉での神経走向の異常<br>認知機能・社会行動の異常<br>髄膜の形成不全 | ||
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